診療内容

耳鼻咽喉科領域では残念ながら他の領域でしばしばみられる夢のような新薬はなかなか開発されません。そのため薬物療法以外に、従来から行われている局所治療もたいへん重要な方法です。どこの耳鼻咽喉科に行っても、使う薬は大して変わらないかもしれません。違うのは病状の説明方法や、通院頻度や処置内容です。当院では従来行ってきた処置も重要な手段と考えており、こまめな通院治療にも対応いたします。また、耳鼻咽喉科の特徴として、耳の中や鼻の中、のどの奥は患者さんや家族の方は実際に見ることが困難な場所です。現在では発達した電子機器がありますので、それらを利用し、より詳細な観察を行い、診断を行います。患者さん及び家族の方にも一緒に病変を見て頂き、より病気に対する理解を深めて、一緒に病気を治していくことにも役立てています。

当院が力を入れる治療法

当院では他の医院ではあまり行われていない処置にも力を入れています。直接患部に処置を施すことにより症状の改善、治癒の促進をはかっています。口蓋扁桃の処置では扁桃にたまっている膿汁・膿栓を除去し、扁桃の炎症を抑える治療を継続すると、原因が分からなかったのどの異常感なども治ることがあります。鼻洗浄では人体に悪影響を与えない生理食塩水(塩分濃度約0.9%の食塩水)を使うため、安心です。鼻洗浄ならば、普段の鼻かみでは出し切れない粘着性の鼻水も出し切ることが出来るため、非常にすっきりします。しつこい鼻水でお困りの方には、ぜひ検討していただきたいと思います。また、蒸気吸入も行っています。蒸気により温められ、加湿された薬液がのどを潤します。一般のネブライザーより噴霧の量が多く、効果が期待できます。中耳炎では鼓膜マッサージを行うことがあります。鼓膜マッサージは症状を軽くする効果があり、辛かった症状が楽になっていきます。耳鳴りや耳閉感に効果も期待できます。いままで薬はないといわれてあきらめていた耳鳴りが改善することもあります。最近ではメニエール病にも有効であると考えられています。その他理学療法では直線偏光近赤外線治療器と言われているスーパーライザーがあり、直線偏光処理した光は傷を早く治す力があると言われています。近赤外線は体の中に一番深くまで届く光です。この2つの特徴を取り入れることによって、色々な治療に使用されています。このように、当院では投薬だけではなく、処置に重点を置いた治療を行っています。また、今ある症状を軽減するだけではなく、無症状であっても特に小児は発達途中であるため、放置すると取り返しのつかない病状となる場合もあり、積極的に治療を行うことにより回避することを目指します。将来に病気を引きずらないように治療することこそ、当院の使命であると考えています。中耳炎、外耳炎、副鼻腔炎などの症状でお悩みの方は、まずご相談ください。

院内設備

◎ネブライザー

吸入器のことです。当院では超音波式・ジェット式さらに薬液も多く取りそろえこだわっています。

◎鼻洗浄システム

鼻の中を洗浄する装置です。鼻で水を吸い込んだようなツーンとする痛みもなく、楽に痛みなく鼻の中を洗浄することが出来ます。

◎スーパーライザー

星状神経節ブロックに類する作用で、めまい・耳鳴りなどいろいろな症状に効果が期待できるものです。
星状神経節とは、首の付け根付近にある、頭部、顔面、頚部、上肢、上胸背部を支配している交感神経節です。

◎耳音響放射測定装置 Titan OAE

DPOAEの測定ができます。内耳機能を測定。小児難聴の診断や機能性難聴の診断などにも有用です。

◎重心動揺計

重心動揺計は、平衡機能を測定します。測定時間は数分程度です。

小児耳鼻咽喉科

当院は小児診療にも力を入れております。小児期は免疫機能が未熟で感染症を繰り返します。赤ちゃんは口呼吸があまりできないので、鼻を悪くすると呼吸が苦しくなり哺乳もままなりません。鼻汁を除去することはとても大切です。しかしご家庭でお母さんが鼻汁を取るのもなかなか難しいものです。風邪薬も効果は限定的です。当院では鼻汁吸引だけでも頻回に通院していただくことを推奨しています。
 赤ちゃんの耳掃除もご家庭では困難です。耳が臭う、汁が出る場合は耳あかがたまりばい菌が外耳炎を起こしていることもあります。必ず受診してください。
 また0歳から2歳は中耳炎の好発期です。この時期ではお子さまが症状を訴えることもありませんので中耳炎に気づかれないこともあります。集団保育でよく病気をもらってくるお子さまは要注意です。乳幼児の外耳道は狭く、耳鼻咽喉科の医師でも中耳炎を誤診して見落としている場合もあるくらいです。当院では内視鏡を用いて詳細に鼓膜の状態を観察し経過を追うことで正確な診断を行い、治療に役立てています。
 小児期はいろいろ体の発育が進みますが耳は10歳で発育がほぼ終了します。滲出性中耳炎が続いていたり、鼓膜の変形があると、大人になっても治ることなく一生涯中耳炎を患うことになりかねません。当院では鼻疾患がある場合にはまず鼻治療をしっかり行い、それでも改善ない場合は自己通気治療の指導も行っております。最終的には鼓膜にチューブを入れる手術が必要な場合もありますが、当院で施術しております。また急性中耳炎の場合にはガイドラインでも鼓膜切開が有用とされており、当院でも治療手段の一つとして行っております。
 アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患の有病率は増加しており、アレルギー性鼻炎の低年齢化がみられます。治療の中心は抗原回避・除去やアレルギー反応を抑える薬の使用が主で、対症療法です。アレルギー反応を抑える薬は抗ヒスタミン薬が主体で、脳にも薬が作用して、脳の働きを低下させる(眠くなる)可能性があります。ステロイドも効果は強いですが、アレルギー体質を変えるものではありません。皮下免疫療法(減感作療法)は以前から根本治療として行われていますが、副作用の強い注射を繰り返す必要があり、一部の医療機関でしか行われていません。当院ではダニアレルギーやスギ花粉症に対して舌下免疫療法を推奨しています。根気よく続ける必要はありますが、根治の可能性があります。現在は、5歳から治療可能となりました。
 アレルギー性鼻炎に対する手術療法として当院ではトリクロロ酢酸による鼻粘膜焼灼を行っています。レーザー治療に比べ簡単に行うことができますので6~7歳からでも手術可能です。重症の鼻づまりのお子さまには薬の減量・中止も期待できるため有用な治療法です。通常の診察中に施術可能です。
 このようにお子さまの将来を考え軽微な症状でもご相談いただき、適切な治療方針をご家族とともに決定したいと考えています。お子さまやご家族が安心して当院を受診いただけるよう努力しております。